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国語学者・金田一秀穂さんと振り返る、「政治の言葉」この1年 「国難」使い方に疑問

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「政治の言葉は上っ面になっている」と指摘する金田一秀穂さん=東京都武蔵野市で、西本勝撮影
「政治の言葉は上っ面になっている」と指摘する金田一秀穂さん=東京都武蔵野市で、西本勝撮影

 言葉は政治家の命である。なのに、どうしてこんなに粗雑に扱われるのか。安倍晋三首相の論点そらしや感情的な発言も目立った。政治がらみの言葉が世間を騒がせたこの1年を、国語学者の金田一秀穂さん(64)と振り返った。【鈴木梢】

 辞書編集に関わる家系ゆえ身構えてしまうが、寒風に肩をすぼめて現れた金田一さんには気さくさがにじむ。若者が電子メールなどで使う省略言葉など、時代に即した言葉の変化には寛容だが、最近の政治家の言葉には、どうにも我慢ならないらしい。取材の席に着くと、「なんで『国難』を候補に入れなかったんでしょうね」と切り出した。「国難」は、今年話題となった言葉を選ぶ「ユーキャン新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)にノミネートもされなかった。

 安倍首相は9月、北朝鮮のミサイル発射を「国難」と称して衆院を解散した。「国難という一言で表すのはあまりに大ざっぱで、どこが国難なのか全然分からなかった。本当にミサイルの脅威を感じているならば、被弾したら甚大な被害が想定される原発をまず止めるべきでしょう。仮に国難だと認めたとして、それを招いたのは誰ですか? 責任を取るのは安倍首相です。国難と表現したのは支離滅裂としか言いようがない」。やはり内心、…

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