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演劇

アル☆カンパニー「荒れ野」 余韻深い大人の物語=評・濱田元子

 ビターな大人の物語である。平田満と井上加奈子の演劇ユニット、アル☆カンパニーへ気鋭の桑原裕子(KAKUTA主宰)が書き下ろし。アパートの一室を舞台にした一夜の出来事が、ジリジリと心を焦がす。桑原演出。穂の国とよはし芸術劇場PLAT制作。

 ニュータウンのショッピングセンターから火災が発生し、一戸建てに住む哲央(平田)と妻藍子(増子倭文江)、娘有季(多田香織)が、哲央のおさななじみ路子(井上)の部屋に避難してきたことで事態が転がり出す。

 藍子が路子の所に来た意図は何か。哲央を巡る思惑を軸に、路子の家に同居人同然に出入りする先生と呼ばれる広満(小林勝也)とケン一(中尾諭介)の奇妙な関係も絡ませ、「ここでこれ言っちゃう?」的な人間の生理のおかしみを桑原が丹念に張り巡らせる。時折爆発音をさせながら外で延焼を続ける火災とシンクロするように、路子の部屋にさまざまな疑念の炎が燃え広がっていく作劇がスリリング。言葉以上に、仕草や目線、間が雄弁…

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