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厚労省検討会指針

会社員の副業・兼業を推進へ 

厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、武市公孝撮影

 厚生労働省の有識者検討会は19日、会社員の副業や兼業を推進するためのガイドライン(指針)をまとめた。企業に対して、業務に支障がない限り、労働者が希望すれば副業や兼業を原則認める方向で検討するよう求めている。厚労省は来月にも全国の労働局を通じて指針を周知するが、経済団体などから慎重な声も出ている。

     多くの企業は長時間労働になることや本業がおろそかになるなどとして、社員の副業・兼業を就業規則で禁じている。中小企業庁が2014年度に実施した調査によると、副業や兼業を認めている企業は、回答した約1200社の14.7%にとどまる。

     指針では、副業や兼業について労働者が社内では得られない知識やスキルを獲得でき、所得を増やすことができるなどと明示。現時点で禁止や許可制にしている企業には、自社の業務に支障があるかを精査し、支障がない場合は原則認める方向で検討するよう求めている。

     長時間労働につながる可能性もあるため、指針では労働者が自ら労働時間や健康状態を管理する必要があるとした。企業は副業などの業務内容を社員に届けさせ、労働時間を把握することが望ましいとしている。

     検討会は、企業が就業規則を作成する際の参考のために示している国の「モデル就業規則」について、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という項目を削除し、事前に会社に届け出れば原則として兼業や副業ができるよう内容を変更することも決定。企業は本業の仕事に影響したり、企業秘密の漏えいにつながる場合などに禁止や制限ができるとした。

     副業や兼業の推進には慎重な意見もあり、経団連の榊原定征会長は18日の記者会見で、本業がおろそかになるなどとして「会員企業に推奨しない」との考えを表明。検討会に参考人として出席した連合の村上陽子総合労働局長は「労働時間が把握できないと推進は難しい」と指摘した。【古関俊樹】

    ◇副業・兼業のガイドラインのポイント◇

    ■副業や兼業の考え方

    ・労働時間外の時間をどう利用するかは原則、労働者の自由。企業が制限できるのは、労務提供上の支障となる場合、企業秘密が漏えいする場合など

    ■企業について

    ・原則、副業や兼業を認める方向とすることが適当

    ・労働時間や健康状態を把握するため、副業や兼業の内容を労働者に届け出させることが望ましい

    ■労働者について

    ・副業や兼業ならば離職せずに別の職につけ、スキルや経験を得られる。所得も増える

    ・長時間労働になる可能性があり、労働時間や健康の自己管理が必要

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