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全国高校駅伝

ケニアの特急 大けが糧に  

都大路へ向けて調整する東海大福岡のキムンゲ選手=福岡県宗像市久原で2017年12月2日午前10時20分、佐野格撮影

東海大福岡のキムンゲ選手、24日の大舞台に

 京都市で24日開かれる全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社など主催)には、3年後の東京五輪・パラリンピックを目指す高校生が多数出場する。東海大福岡(福岡・男子)のエースで、ケニア人留学生のサイモン・キムンゲ選手(2年)もその一人。来日後に右足を骨折したが、復活を遂げて、支えてくれた周囲への感謝を胸に大舞台に臨む。

 「とても痛くて立つこともできなかった」。昨年8月、長野県での合宿中だった。キムンゲ選手はランニング中に転倒。右足大腿(だいたい)骨を骨折してしまう。期待に応えられないという思いから、救急車の中で田代修一監督(42)を前に「ごめんなさい、ごめんなさい」と涙を流し続けた。

 ケニアでは世界で活躍する長距離選手は「英雄」で憧れの的だ。キムンゲ選手は9歳で地元の陸上クラブに入り、今大会も男女が出場する強豪・世羅(広島)出身でリオ五輪1万メートルケニア代表、ビダン・カロキ選手(DeNA)に憧れを抱いてきた。めきめきと力をつけ日本への留学が決定。同郷の先輩たちが五輪へのステップとしてきた都大路を最初の目標に据え、練習に本格的に取り組み始めた直後の大けがだった。

 一度は目標を見失いかけたが、「焦らなくて大丈夫。来年もあるからしっかり治すんだ」。田代監督や植木大道コーチ(33)らが優しく励まし、「自分や家族のためだけではなく、この人たちのためにも走りたい」との思いを強くしていく。約3カ月間の入院生活とリハビリを乗り越え、今秋の県予選3区では、2人を抜き去ってトップに立つ快走で、都大路初出場の原動力となった。

 大会では他校の日本人選手、留学生選手との激しい競り合いが予想される。「負けることは考えていない。ケニアに住む両親、そして日本で世話になった人たちに喜んでもらえる走りを見せたい」とキムンゲ選手。多くの人たちの笑顔の向こうに、五輪での活躍を見据えている。【佐野格】

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