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もう一度食べたい

ユコウ(柚柑) 土の中で完熟、果汁たっぷり

黄色く色づいた「ユコウ」(右端の3個は熟れたスダチ)

 木の葉越しに無数の空が揺れた。時雨である。コンクリート舗装の白い山道が黒くなった。向かうのは阿波・徳島の山間地・上勝(かみかつ)町。広島市南区の主婦、吉村蓉子さんが「甘くて香りがよく、果汁がボタボタと落ちるほど。もう60年以上も食べていない」と便りを寄せた果物「ユコウ(柚柑)」を求めての旅である。

 吉村さんの懐かしの味は母の思い出につながる。「愛媛県大川村成能(なるのう)(現大洲(おおず)市)の母の実家に1本だけ、ミカンに似た『ゆこう』がありました。熟れた実の皮をむき、そのままかぶりつくと甘くて甘くて……」とつづられた便りには「(果実を)探しても、どこにも売っていません」とも書かれてあった。

 ユズの雑種とされる「ユコウ」。香酸果樹だけに、熟れた実を探すのは骨かもしれない。そう思ったが、国内産の半分以上を占める上勝町の役場に電話すると「実は10月下旬に収穫し終わっているが、どこかに取り残した実があるはず」という。師走の半ば、葉っぱビジネスで知られる山の町に向かった。

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