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幸せの学び

<その184> ニュースペーパーの力=城島徹

表彰式に参加した受賞者や記者たち

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 興味を持った新聞記事について、家族や友人に感想を聞いて自分の意見をまとめて応募する「いっしょに読もう!新聞コンクール」が今年で8回目を迎えた。小中高各部門の最優秀賞受賞者を招いた師走恒例の表彰式は新聞の魅力をあらためて実感させてくれた。

 NIE(教育に新聞を)活動を盛り上げようと日本新聞協会が主催し、今回は47都道府県から計4万7699編の応募があった。横浜市の日本新聞博物館で開かれた表彰式には受賞した児童、生徒や記事を書いた記者、保護者、教師らが晴れやかな表情で集まった。

 ほぼ毎年取材してきたが、今年も子供たちの発言の鋭さや新鮮な視点に驚き、記者たちの「私の書いた記事をここまで読み込んでいただいて記者冥利に尽きます」「これからの取材活動に大きな励みとなりました」という実感のこもった言葉に共感した。

 埼玉県熊谷市立熊谷西小1年の新井美結さんは、病気で髪に悩む子供に医療用かつらを贈る「病と闘う子『髪』で支援」(読売新聞)を読んでこう書いた。「わたしのかみのけで、びょうきでかみのけのなくなったおともだちが、よろこんでくれるとうれしいです」

 記事を執筆した大沢奈穂記者は「新聞には政治面から社会面までいろいろな社会の動きがまとまっているので、目を通すだけでも何が起きているのかわかります」と語りかけた。

 埼玉県立川越女子高2年の芦川琴乃さんが読んだ記事は「美談演出『誉れの子』 戦死と向き合う戦後72年 夏(5)」(朝日新聞)。父親が戦死したことで「誉れの子」と呼ばれた子供たちが当時を振り返る内容で、「一人ひとりが情報を正しく伝え、理解する意識をもつべきだ」と書いた芦川さんに、執筆した木村司記者は「感想も非常に鋭い」とうなった。

 東京・跡見学園中2年の中山桜さんが読んだ「ダウン症の人『毎日幸せ』9割超 厚労省研究班調査」(朝日新聞)という記事には、パン屋で契約社員として働き、「毎日、仕事のみんなと仲良くできるのが楽しい」と話すダウン症の男性と、「この子のおかげで、私の人生には厚みや幅がでた」という母親の思いがつづられている。

 その親子の姿も会場にあった。中山さんから「何をしているときが幸せですか」と尋ねられた男性が「家族みんなで食べるのが一番幸せ」と答えると、記事を書いた岡崎明子記者も「私も家族みんなでご飯を食べている時が一番幸せです」と笑顔でうなずいた。

 その様子に、母親は「中山さんが障害者について、今を生きる仲間ととらえてくれた。ニュースペーパーの力と若い人の力に未来は明るい」と感激した面持ちだった。【城島徹】

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