トランプ米政権の「エルサレム首都認定」が中東情勢に与えている影響などについて、2人の識者に聞いた。【聞き手・松井聡】
トランプ米政権のエルサレム首都認定は、政権の支持率が低迷する中で、キリスト教右派である福音派の支持層を固めるための決断だったと見ている。福音派は長年、エルサレムの首都認定を求めてきたからだ。だがこの決定により、米国が中東和平の仲介役を担うことが難しくなったばかりか、今後中東での存在感も大きく失うことにつながるだろう。
福音派はキリスト教を絶対視する保守的な宗派で、根本的にはユダヤ教とは相いれない。しかし、分かりやすく言うと、福音派の信者は、ユダヤ教の聖地であるエルサレムにキリストが再臨し、最終的にキリスト教徒のものになるという教えを信じている。つまり、エルサレムをユダヤ教国であるイスラエルの首都と認定することは、エルサレムがキリスト教のものになるための必要不可欠な過程だと捉えているのだ。
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