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原寿雄さん死去

報道の「自律」訴え半世紀 提言を考える

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=神奈川県茅ケ崎市の自宅で2008年3月、須賀川理撮影
=神奈川県茅ケ崎市の自宅で2008年3月、須賀川理撮影

 ジャーナリズムのあり方について半世紀以上発言を続けた元共同通信編集主幹の原寿雄さんが先月、92歳で亡くなった。「表現の自由は微妙できわめてもろいもの」と警告し、メディアが自らの責任を自覚して報道する「自律」の大切さを訴えた。報道現場はその言葉を受け止め、社会をよくするために活動しているだろうか。

「わが国」と呼ばない

 敗戦の前年に海軍経理学校に入り「人生は20年」と信じた原さん。戦後、記者になってから、ナショナリズムに左右されないため「国益」「愛国心」から距離を置く「国籍を超えたジャーナリズム」を提唱した。その一つが日本を「わが国」と呼ばないことだった。

 ジャーナリストの池上彰さん(67)は、NHK入局後しばらくして「わが国」を使わないと通達があったことを覚えている。「それまで疑問を持たなかった。目からうろこが落ちた。メディアは国籍から完全に離れることはできない。でも政府が間違ったらそう伝えなければならない。『反日』と批判されても、事実に迫りきちんと伝えることが、長い目で見れば国益なのだと信念を持って取材報道をすべきだ。記者には覚悟が求められてい…

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