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岸和田

前市長批判の男性資料、身元隠して報道各社に配布

市議会で辞職願が同意され、厳しい表情を見せる信貴芳則岸和田市長=大阪府岸和田市で2017年12月26日午前10時12分、望月亮一撮影

信貴氏自ら、休日で無人の市役所記者室に入り置いていく

 大阪府岸和田市の前市長、信貴(しぎ)芳則氏(56)=26日に辞職=が在任中、自らの金銭疑惑を明らかにした男性を批判的に記した資料を、情報提供者が自分だと明かさずに報道各社に配布していた。資料は男性が役員を務める企業をただすよう、市に求めた陳情書など約20枚。休日で無人の市役所記者室に入って置いていた。男性や陳情者らが全て実名で記され、個人情報に関する法令に違反する可能性がある。信貴氏は27日、不適切な行動だったと認めて謝罪した。

 陳情書は5年前、信貴氏の前の市長時代に出された。この男性が関係する企業グループが、市が運営する岸和田競輪場の場外車券売り場の委託業務を請け負った経緯などを批判している。「問題ない」とする市の回答書も含まれ、市は同様の文書が公文書として管理されていたことを認めた。現在は保存期間が過ぎているが、写しが残されている。市は「文書を保管中に情報公開請求を受けて公開する場合、個人名などは伏せられる可能性が高い」としている。

 信貴氏によると、資料は疑惑発覚前、陳情者から自宅に郵送されてきたという。日曜日の今月17日昼ごろ、警備員に鍵を開けさせて無人の記者室に入り、報道各社の机に資料を置いた。信貴氏は金銭疑惑を明らかにした男性を市議会などで批判していたが、18日の取材には資料について「知らない」と否定。その後に一転して認め、実名入りの資料を無断で配ったことについて「深く反省している」と謝罪した。

 信貴氏を巡っては2013年の市長選前、自民党の推薦を得る目的で党支持者に現金200万円を渡すなどの金銭疑惑が明らかになった。支持者は岸和田市を含む党府第18選挙区支部長の神谷昇氏(現衆院議員)に「渡した」と証言したが、神谷氏は否定している。200万円を仲介したと主張する党支持者は、陳情書に記載された男性と同一人物。【井川加菜美】

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