2018年戌年/1 一緒だよ、そばにいる 深い絆のパートナー(その1) 笑顔くれたベイリー /神奈川
毎日新聞
2018/1/1 地方版
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犬って不思議だ。言葉は交わせなくても、人の暮らしに溶け込み、家族やコミュニティーの一員になっている。他の動物はもちろん、人間同士でもできない絆が、犬となら築けることもある。戌(いぬ)年にちなんで犬と人のつながりをたどると、人にとってかけがえのない存在になった犬に、たくさん出合った。
病児に寄り添うファシリティードッグ
「ベイリー!」。昨年12月初旬、県立こども医療センター(横浜市南区)の廊下に、金村駿汰(しゅんた)ちゃん(5)=同市鶴見区=のかわいらしい声が響いた。駿汰ちゃんの目線の先には、白いゴールデンレトリバー。同センターに常勤し、重い病気の子どもらに寄り添う「ファシリティードッグ」のベイリーだ。
脳腫瘍を患い約2年半入院した駿汰ちゃん。手術を経ても腫瘍は残存し、退院後もたびたび病院を訪れる。この日は検査入院の日だった。久しぶりのベイリー。駿汰ちゃんは、少しだけ視力が残る左目で見つめながらフワフワの毛に触れ、顔をほころばせた。
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