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明治維新150年 先人の教訓見つめ直す 守り伝えられた肥前の味 さらに歩み続く(その2) /佐賀

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藩主・直正が歌に詠んだ日本酒「窓乃梅」

 佐賀市久保田町で日本酒を300年以上にわたり造り続ける「窓乃梅酒造」には、幕末期に佐賀藩主の鍋島直正(1814~71年)から送られた歌が残る。

 年々に

 さかえさかえて

 名さえ世に

 香り満ちたる

 窓乃梅が香

 8代目の古賀文左衛門の時、咲き誇っていた白梅の花びらが酒蔵の窓に吸い込まれ、酒おけの中に浮かんだ。それを喜んだ杜氏(とうじ)が文左衛門に伝え、花びらが浮かんだ酒を直正に献上した。その酒を飲んだ直正が酒を高く評価し、歌を詠んだ。それまで「寒菊(かんぎく)」という銘柄で販売していたが、文左衛門の代から「窓乃梅」に改めた。

 窓乃梅酒造には鍋島の家臣、古川松根が窓乃梅の歌を書いた掛け軸があった。理由は分からないが所在不明となっており、今は掛け軸を入れていたとされる木箱だけが残る。ふたには「正二位様より御拝領」と記されている。正二位様は直正を指す。

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