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この50年の世界

1968~2018 第1部・プラハの春/中 「政治家、良心ない」 旧支配層、はびこる汚職

インタビューに応えるパボル・ドプチェクさん=ブラチスラバで2017年12月13日

 「階段を上るのは難しいが、下りるのは一瞬だ」

 1968年のソ連軍事侵攻後、ソ連の圧力で改革を「中止」せざるを得なかったチェコスロバキアのアレクサンデル・ドプチェク共産党第1書記は、長男パボル・ドプチェクさん(69)に、無念そうにこうつぶやいた。

 ドプチェク氏が目指したのは社会主義を維持したうえでの改革だったが、ソ連には「プラハの春」の動きが「反社会主義」運動に映った。ドプチェク氏は翌69年、党第1書記を解任される。その後は林業に関連する機械工として、隠とん生活を長年余儀なくされた。数十人の秘密警察員に日夜監視され、趣味の釣りも禁止された。子供への影響を心配し、政治のことはパボルさんにほとんど語らなかったという。

 パボルさんは父の勧めを受け「生きていくために」医者の道を選んだ。だが、「ドプチェクの息子」であるための不自由は多く、実家があるスロバキアのブラチスラバではなく、軍隊が駐屯する郊外の町に住むことを強制された。自宅のテレビの裏には盗聴器が取りつけられ、病院の同僚はパボルさんの情報を警察に報告する「スパイだった」という。パボルさんがブラチスラバに落ち着いたのは90年代初頭になってからだ。

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