メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

我らが少女A

/151 第4章 31=高村薫 多田和博・挿画監修

 雨は一日で上がり、土曜日の早朝、湿気を含んだ梅雨前の蒸し暑さが関東平野を包む。大宮の浅井隆夫は一睡もせずに息子のハイツで夜明けを迎えた後、古い携帯電話一台と充電器をポケットに入れて、勤め先の多磨霊園へ出かけてゆく。何があっても仕事を疎(おろそ)かにしない生真面目さだけが、いまは男の感情の暴発をかろうじて食い止めている。

 一方、息子の忍はネットカフェのブースにこもったまま、雨が上がったのも知らない。未明にいつの間にか寝…

この記事は有料記事です。

残り742文字(全文953文字)

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. アジア大会 ボランティアに破格の報酬 18日夜開会式
  2. 兵庫・ダム遺体 大阪の男2人逮捕 死体遺棄容疑
  3. 新商品 シーチキンとコンビーフが一つに 20日発売
  4. 夏の高校野球 日大三7年ぶりベスト4 下関国際を逆転
  5. 遺品整理 高額な追加料金、勝手に処分 トラブルにご用心

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです