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宮城・石巻

冬のもふもふネコ200匹 猫神まつる神社も

警戒心がなくとても人懐っこいネコも多い=田代島で2017年12月13日午前9時58分、遠藤大志撮影
ネコと触れ合う濱温副理事=石巻市田代島で2017年12月13日午後1時19分、遠藤大志撮影

田代島 宮城県石巻市

 ネコ、ネコ、ネコ--。至る所にモフモフの冬毛に覆われたネコの姿が見える。宮城県石巻市の田代島。周囲11キロほどの小さな島は「猫島」とも呼ばれ、現在も約200匹のネコが島民と共に暮らす。「ネコたちに会いたい」。12月中旬のある日、大のネコ好き記者は島を訪ねた。

 石巻港からフェリーに揺られること約40分。島の玄関口、仁斗田港に到着した。下船後に住宅街に入り、持参したキャットフードの袋をかばんから出そうとした瞬間、5、6匹のネコが近づいてきた。初対面であるはずの記者への警戒心はほとんどない。中には、抱いても嫌がらないネコもいる。

 地元住民によると、島のネコは白黒柄と黒柄の個体が多いという。過去に島外から持ち込まれたチンチラの系統で毛の長い「長毛種」も目立つ。ネコたちは港や住宅地など島内の各スポットにグループを形成。港を活動拠点にするグループは野性的な性格、住宅地にいるグループは友好的な性格のネコが多いという。かつては、気が小さくて愛嬌(あいきょう)のある「たれ耳ジャック」など全国的に有名な「スターネコ」も出た。

 たくましくも愛らしいネコたち。2011年の東日本大震災の時も、高台に逃げて多くの個体が生き残ったという。そんなネコたちの世話係がこの島にはいる。地元のカキ養殖業者らでつくる社団法人「にゃんこ共和国」だ。11年に任意団体として発足し、スタッフ7人がキャットフードなどの餌を与える活動に取り組んでいる。民宿「海浜館」を経営する尾形あやめさん(85)は「日本には他にも『猫島』と呼ばれる離島はあるけど、田代島のネコが一番ふっくらしてて可愛いね」と太鼓判を押す。

 同法人は16年9月、田代島小中学校の跡地に交流スペース「島のえき」を整備。この施設では、オリジナルのネコグッズを販売しているほか、軽食も楽しめる。同法人の濱温副理事は「島内の会合などで意見が割れても、ネコのためとなれば誰も文句は言わない。それほど昔から大事にされてきた存在」と話す。

 「猫神」をまつる神社もある田代島。ネコと過ごした2日間が忘れられず、帰りのフェリーに乗り込む際は後ろ髪を引かれる思いだった。

 今年は戌(いぬ)年。だがあえて、お気に入りのネコを探しに田代島を訪れてみるのもいいかも?【遠藤大志】

メモ

 石巻市の南東約17キロにある離島。石巻港から毎日、地元の海運会社「網地島ライン」がフェリーを運航している。市によると、住民は昨年10月末現在で64人。大漁のシンボルとして古くからネコを大事にしていることから「猫島」と呼ばれ、国内外から訪れる観光客も少なくない。

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