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我らが少女A

/153 第4章 33=高村薫 多田和博・挿画監修

 雨上がりの多磨駅の朝は、電車が入るたびにスポーツ少年たちやハイキング客、あるいは運転免許試験場へ行くのだろう急ぎ足の老若男女があふれだし、小野は眼(め)の不調も忘れて切符の回収に、券売機の調整に、道案内にと忙しい時間を過ごす。人が何と言おうと駅員であることに過不足を感じない、余計なことも考えないひとときは、このところ続いている結婚式の準備の煩雑さへの嫌気をちょっと薄めてくれる。

 昨日も、挙式での頼まれ仲人を、優子の勤める信金の支店長にするか、小野のほうの佐藤助役にするかで揉(…

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