ストーリー

地球は「奇跡の星」か ALSに屈しない科学者

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幼なじみの出版社社員から差し出された自身の本を前に笑顔を見せる阿部豊・東大准教授(右)=東京都文京区で、小出洋平撮影
幼なじみの出版社社員から差し出された自身の本を前に笑顔を見せる阿部豊・東大准教授(右)=東京都文京区で、小出洋平撮影

生命の条件を探る

 豊かな水をたたえ、1000万種類とも言われる多種多様な動植物がすむ地球。宇宙のどこかに、同じように生命を育む星はあるのだろうか。それとも、地球は唯一無二の「奇跡の星」なのか--。この壮大な問いに挑む科学者がいる。

 東京大准教授の阿部豊さん(56)。大学院生だった1986年、地球の大気と海洋の起源を初めて合理的に説明する理論を打ち立て、脚光を浴びた。その後も独創的かつ先駆的な成果を次々に発表。地球惑星科学分野のスター的存在だ。

 存在の大きさを示すエピソードがある。2013年3月、米テキサス州で「月・惑星科学国際会議」が開かれた。アポロ11号が月面着陸に成功した翌年の70年から毎年開かれている権威ある学会。基調講演した米アリゾナ州立大のリンディ・エルキンス・タントン地球宇宙探査学部長(50)が、持ち時間の半分近くを阿部さんの研究の紹介に費やしたのだ。

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