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パイロット

奨学金で育成 私大など6機関、LCC台頭で

 航空機の操縦士を養成する私立大など民間の6機関が、一般社団法人「航空機操縦士育英会」を設立した。来年度から学生に計500万円を無利子で貸与する奨学金制度「未来のパイロット」を始める。世界規模での格安航空会社(LCC)の台頭や航空需要の増加により、急務となっているパイロットの確保が目的。

     育英会にはパイロット養成コースを持つ桜美林、東海、崇城(そうじょう)、千葉科学の4大学と、専門学校の日本航空大学校、航空訓練事業などを実施する新日本航空が参加。ANAホールディングスと日本航空が運営費用の一部を負担し、入学試験の成績や英語の能力などを基に奨学生の選考にも協力する。奨学金の返済期間は卒業後10年としている。

     国土交通省運航安全課によると、国内の主要航空会社の操縦士数は6389人(昨年1月時点)。国が年間6000万人の訪日外国人旅行客数を目指す2030年ごろには、国内で約8500人のパイロットが必要になるとみられている。しかし、現在のパイロットは45歳以上が54%を占めており、30年ごろには大量退職することが予想されている。

     事業を拡大しているLCCは既に深刻な操縦士不足に直面している。ピーチ・アビエーション(大阪府)やバニラ・エア(千葉県)では14年、機長の病欠や退職で2000便を超える大量欠航が発生。AIRDO(札幌市)も機長らの退職で人繰りがつかないとして、昨年11月と今年2月に計60便を運休する計画を発表した。

     私大のパイロット養成コースは、06年に東海大が国内で初めて創設し、桜美林大、崇城大なども続いた。操縦には、機体ごとのライセンスに加え、200時間の飛行経験などを求める事業用操縦士のライセンスや、管制官の指示に従って飛行するための計器飛行証明の資格が必要になる。

     奨学金制度を設立した6機関では、事業用操縦士や計器飛行証明などを取得できるが、学費以外に国内外施設での訓練費用など約900万~1500万円が必要で、学生にとって大きな負担となっていた。

     同法人代表理事の佐藤東洋士・桜美林大総長は「機長に育つまで年数がかかる。制度を生かし、安全運航できる優秀なパイロットを育成したい」と話している。【酒井祥宏】

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