特集

今週の本棚

「面白い!読ませる!」と好評の読書欄。魅力ある評者が次々と登場し、独自に選んだ本をたっぷりの分量で紹介。

特集一覧

今週の本棚

伊東光晴・評 『ノーベル賞の舞台裏』=共同通信ロンドン支局取材班・編

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷

 (ちくま新書・972円)

賞は国ではなく個人に与えられる

 この本は、共同通信ロンドン支局の特派員五人の三年に及ぶ努力の結果である。

 まず正攻法で迫る。選考過程は五〇年後に公開される。そこで、二〇一四年一月、公開された一九六三年の資料を調べるため、スウェーデン・アカデミーに向う。

 文学賞は、はじめ八〇人が選ばれ、さらに六人に絞られていた。その中に三島由紀夫がいる。ついで三人に。三島は入っていない。

 選考委員は『宴のあと』を英訳で読んでいる。八〇人の中には谷崎潤一郎と川端康成がおり、数年のちの六八年に川端が受賞する。

この記事は有料記事です。

残り1164文字(全文1423文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集