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タンチョウ

北方領土・国後と道東往来 発信器装着し確認

タンチョウの主な移動経路

 北方領土・国後(くなしり)島で足環や発信器を装着されたタンチョウが、根室海峡を越えて道東と往来していることが確認された。北方領土との往来は1995~96年の標識調査で確認されているが、今回は初めて北方領土で発信器が装着されて長期間の追跡が可能になり、移動経路など通年の情報収集が期待される。

 NPO法人タンチョウ保護研究グループ(百瀬邦和理事長)と国後島のクリリスキー自然保護区(アレクサンドル・キスレイコ所長)など3団体の共同プロジェクト。全地球測位システム(GPS)の位置情報を使って追跡できる発信器を、2羽に装着した。

 その結果、昨年5月25日に国後島南部のケラムイ崎で足環と発信器を着けた雌(愛称ベラヤ)は、9月2日に別海町で飛来が初確認された。10月16日にいったん国後島の営巣地に戻ったものの、11月7日に再び別海町に飛来し、現在は標茶町と別海町を行き来している。

 一方、国後島のオホーツク海側中央部にあるニキショロ湖近くの沼で5月27日に装着されたもう1羽の雌(愛称ルス)は島内の繁殖地で確認されているが、これまでのところ移動のデータは得られていない。

 北方領土では昨年の繁殖期、国後島で5つがい、歯舞群島・水晶、勇留(ゆり)、志発(しぼつ)、多楽の4島に1つがいずつが確認された。

 研究グループは「北海道東部の生息数が1800羽を超え、繁殖に適する湿原が飽和状態になっている。温暖化の影響も加わって、新たな生息地を求めて北方領土に渡ったのではないか」とみている。

 北方領土では95~96年にタンチョウ2羽に足環が装着され往来が確認されたが、2002年を最後に行方が分からなくなった。標識の装着は21年ぶりとなる。【本間浩昭】

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