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なぜ地震で逃げ遅れる? 普段の訓練で「心理」を克服

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 あなたのスマートフォンが緊急地震速報を知らせたら、どうするだろうか。机やテーブルの下に潜り込んだり、歩行中なら安全な場所に移動したりするだろうか。実際には、そんな行動をする人は少ないだろう。しかし、とっさの判断が生死を分けることもある。地震の際の人間の心理を探った。【庄司哲也】

危険を過小評価しがち/同調性バイアスで安心/頭が真っ白「凍りつき」も

 「市民の皆さん、私は市長です。先ほど内閣総理大臣から、大規模地震の警戒宣言が発令されました。(中略)当座の飲料水、食料、医薬品などを確かめて、いつでも避難できるように準備してください」。行政機関からこんな情報が実際に出された例がある。神奈川県平塚市で1981年10月31日夜、街頭などに設置された同報無線のスピーカーを通して、東海地震の警戒宣言が発令されたのだ。

 だが、これは送信装置をうっかり作動させてしまった誤報。約30分後に訂正放送が流れたが、その間、市民に大きな動きはなかった。後の調査で、放送を直接聞いた人のうち、警戒宣言が本当に出たと思った人は17・5%に過ぎなかったことが分かった。さらに、人づてに聞いた人も含めこの情報を知った市民のうち、身の危険を感じた人は3割に満たなかった。

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