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我らが少女A

/157 第5章 3=高村薫 多田和博・挿画監修

 いや、警察がいつも正しいとは限らない。真弓は自分に言い聞かせる。あの朱美ちゃんがお祖母(ばあ)ちゃんを殺すはずがないし、もしそんなことがほんとうにあったのなら、それは私の知っている朱美ちゃんではない別人の所業だと言うほかはない。あの日、電話の向こうで朱美ちゃんはすすり泣いていたし、そのおかげで薄情な私にもやっと悲しみらしいものが降りてきたのだった。実の祖母を失った私のほうが冷たい人間で、絵の先生が死んで泣いていた朱美ちゃんの優しさが逆にこたえたというのが、ほんとうのところなのだ。

 いや、警察は射るべき的を間違っているのだけれど、どこでそんな間違いが起きたのだろう。事件の前後の朱…

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