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和牛

Kobe‐Beef 外国人人気で競り値1.7倍

取材で訪れ、神戸牛の鉄板焼きを味わう米国人記者ら=神戸市中央区で2017年12月、久野洋撮影
但馬牛の価格と頭数の推移

 ブランド和牛として知られる神戸牛(神戸ビーフ)の価格が急上昇している。神戸牛が大部分を占める但馬牛の競り値は5年で1.7倍に。高級牛肉を好む訪日客の増加に加え、輸出も大きく伸びているためだ。世界的な知名度の上昇が「Kobe‐Beef」人気を支えている。【久野洋】

     昨年12月、神戸・三宮のステーキ店「ステーキみその神戸本店」では、目の前の鉄板で料理人が焼く霜降り肉を外国人客がスマートフォンで撮影していた。店の客の半数以上は外国人。日本人が国産牛の5000円以下のランチコースを注文する中、最高級の神戸牛のコース(1万9440円)を楽しむのは、ほぼ外国人だ。旅行ウェブサイトの取材で訪れた米国人女性記者も「米国でも神戸牛は人気。この味わい深さを伝えたい」と太鼓判を押す。

     欧米で一定の知名度があった神戸牛だが、政府による牛肉の輸出促進政策でさらに人気が高まった。東日本大震災(2011年)などによる国内消費の落ち込みを懸念して、輸出が本格化したのは12年。16年度には香港、シンガポール、欧州連合(EU)など19の国・地域向けに31トンが輸出された。

     だが、生産が追い付いていない。月齢や肉質などの基準を満たした兵庫県産の黒毛和牛「但馬牛」のうち、霜降りなどさらに厳しい基準をクリアすれば神戸牛と認定される。認定頭数は5年で1・5倍に増え、16年度は5302頭。しかし、但馬牛全体では6000~7000頭の横ばいが続いている。

     但馬牛が増えにくい理由は、繁殖ノウハウを持つ農家の規模が零細で高齢化も進み、子牛の生産が増えにくいからだ。兵庫県などは、若者就農などで支援体制を組むが需要の急増に追い付いていない。

     神戸市の神戸牛専門店「辰屋」の辰己真一社長(60)は「これ以上高くなると普通のお客さんが買えなくなる」とため息をつく。15年にサーロインを100グラム当たり500円値上げして3780円にしてからは据え置いているが、仕入れ値は上昇。百貨店や専門店を除けば店頭から神戸牛が消えつつある。大阪市の中堅スーパーは「我々の店では特別な日にしか販売できない」と神戸牛の取扱量を前年同月と比べて25%減らしているという。

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