耳の不自由な人にも落語を楽しんでもらおうと、落語家の桂福団治さん(77)が手話落語を始めてから、40年を迎える。手話落語家を育てるうち、念願だったプロとして活動する弟子も誕生。弟子と全国のショッピングモールで公演を重ねている。この40年で、聴覚障害者と健常者の間にある「壁」が少しずつ取り除かれているように感じるという福団治さん。「壁がもっとなくなるよう、活動を続けたい」と気持ちを新たにしている。【山田夢留】
手話落語のきっかけは、声帯ポリープの手術で入院中にラジカセを聴いていて急に音が聞こえなくなり、不安を感じた経験から。ラジカセの故障のためだったが、その時に「聞こえない」とはどういうことかと考えた。聴覚障害に関心を持ち、手話を学ぶようになった。その後、落語会に来てくれた聴覚障害者の客を笑わせたいと、1978年の春ごろ、手話落語を始めた。
この記事は有料記事です。
残り801文字(全文1176文字)
毎時01分更新
養鶏業界を巡る汚職事件は15日、吉川貴盛元農相(70)が在…
観衆の投げ銭を糧に生きるまれな芸風から「伝説の大道芸人」と…
自分の日常を揺るがすものとの出合い――。編集者・ライターで…