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日本の研究力の危機

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こばやし・しんいち 1956年生まれ。筑波大学大学院社会工学研究科博士課程単位取得退学。筑波大教授、国立国会図書館専門調査員を歴任。専門は科学技術政策、高等教育、イノベーションなど。
こばやし・しんいち 1956年生まれ。筑波大学大学院社会工学研究科博士課程単位取得退学。筑波大教授、国立国会図書館専門調査員を歴任。専門は科学技術政策、高等教育、イノベーションなど。

 日本の研究力に黄信号がともっている。ノーベル賞の自然科学分野での日本の受賞者(米国籍を含む)は2000年以降、17人を数え、欧米諸国と肩を並べたかのように見える。だが、日本発の論文数は減り、学生にとって「研究者」は魅力的な進路でなくなっているのが実情だ。科学技術立国・日本の復活には何が必要か。

「選択と集中」による弊害 小林信一・科学技術政策アナリスト

 「日本の研究力低下」は今に始まった指摘ではない。10年以上前から「かなり危ない」と言われ続けてきた。発表された研究論文数や、引用される論文数といった各種指標で日本のピークは1997年前後だった。その後、中国が急激に伸び、主要な欧米諸国も指標がそれほどには落ちない中、日本だけがずるずると落ちていった。

 つまり、日本は20年間手を打たなかった、あるいは何か失敗があったということだ。「失われた20年」の間に何があったか。皮肉にも、日本の科学技術政策や高等教育政策は改革の目白押しだった。

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