メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

別府大

指文字で詠む「指文字百人一首」 新たな交流も

「吟じる」指文字を真剣に見つめる百人一首の参加者=別府市北石垣の別府大学で2018年1月11日午後5時24分、田畠広景撮影

手話サークルHELLOの下鶴部長が考案

 別府大学(大分県別府市北石垣)では、吟じる声が聞こえない珍しい百人一首が行われている。聴覚障害者でもかるたを楽しめるよう、指文字で“詠む”「指文字百人一首」だ。考案した同大の手話サークルHELLOの下鶴賢太郎部長(26)=2年=は「健聴者と聴覚障害者の交流のきっかけになるのでは」と期待し、広めようとしている。

     指文字は、ひらがなを指の形で表したもの。この百人一首では、札が取られるまで句を最大3回詠む。1回目は指文字のみで上下の句を「吟じる」。2回目は指文字に合わせて声を出さずに口を動かし、それでも取る人がいなければ声に出して詠むという流れだ。

     同サークルの部員26人のうち、耳が不自由な部員は3人。指文字だけで下の句の札を取ることができる人も多く、3回目が詠まれることは、ほとんどないという。札を取る音しか聞こえない畳の上の「静かな戦い」だ。

     同サークルは11日、同大で指文字百人一首大会を開催した。通常の競技かるたの半分の25枚の札を部員が選んで使用。読み手をよく見られるよう、中央に並べられた札ごとに6人が半円状に囲んで対決する。難しいのは、指文字の「聞き取り」。読み手の指文字を真剣に見つめ、句が分かると、必死に札を探す出場者たち。「パシッ」という札を取る音と拍手音だけを響かせ、試合が進められていった。

     この日の個人戦には、初挑戦という難聴の大学生男女2人が参加。女性は2枚の札を取り、「みんなと指文字でかるたができるなんてうれしかった」。男性は「難しかったが、句を探すのは楽しかった」と笑顔を見せた。2年生の児島祥太郎さん(21)は「指文字練習の励みにもなるし、指文字の読み取りも上達する。遊びながら手話が学べて楽しい」と話した。

     下鶴さんは、大学に入ってから手話に出会った。競技かるたの全国大会常連校の鶴丸高校(鹿児島)出身であることから、「指文字で百人一首をやると楽しいのでは」と提案。試しにやってみると、好評だったという。

     「手話も一つの言語」という下鶴さん。「百人一首の文化を指文字を通じて触れることで、新たな交流が生まれる機会を増やしていきたい」と話している。【田畠広景】

    関連記事

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 京急 駅名が「北斗の拳」仕様に 「かぁまたたたたーっ」
    2. トランプ米大統領 モンテネグロ守れば「第三次大戦」 NATO集団防衛義務、疑問視
    3. 雑記帳 日本薬科大(埼玉県伊奈町)は、人気ラーメン店「麺屋武蔵」と共同開発した…
    4. サッカー日本代表 監督に森保一氏就任へ 26日決定
    5. 男子ゴルフ 松山71、通算4オーバー 全英オープン2R

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

    [PR]