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サンデー毎日元編集長牧太郎専門編集委員の名物コラム。原則毎週火曜日更新。政治ネタから巷の話題まで、裏の裏を知り尽くしたベテラン新聞記者が世相をぶった斬ります。
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「打ちづらい球」を投げる。「誰もいない所」に打ち返す--。小学校の頃、己の「運動神経ゼロ」を棚に上げ「野球はひきょうなスポーツだ」と(かなり真面目に)思っていた。変わり者なのだ。
昭和20年代後半、少年たちが「赤バットの川上哲治」に夢中になっていた頃である。「お前、ちょっと変だぞ?」と笑われたが、高校野球で試合前に両チームが並んであいさつするのが(柔道、剣道なら分からないではないが)“わざとらしい儀式”と思えてならなかった。他の国では聞いたことがない。
昨年末、自称「野球バカ」の堤哲さん(毎日新聞社会部の先輩)が同人誌「野球雲・第10号」を送ってくれた。堤さんは、僕と正反対で「野球こそ人生」。一冊まるまる個性的職業球団「松竹ロビンス」興亡史を特集した、この雑誌に寄稿している。
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