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旅する/10 津軽三味線 青森県 「古里の響き」息づく 力強くも、もの悲しく

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津軽三味線会館での生演奏は近年、外国人観光客にも人気という=五所川原市で
津軽三味線会館での生演奏は近年、外国人観光客にも人気という=五所川原市で

 力強い響きもどこかもの悲しい。雪化粧した冬の城下町、青森県弘前市。「じゃっぱ汁」に辛口の日本酒「じょっぱり」と、郷土料理や地酒が並ぶ居酒屋「あいや」の店内を津軽三味線の音色が満たす。酔客たちは箸を止めて聴き入っていた。

 奏者の渋谷和生さん(47)は、弘前市を舞台に開かれる津軽三味線全国大会で1992年から最高峰のA級を3連覇した。幼少から習っていた津軽民謡を変声期に諦め、代わりに始めたのが津軽三味線。譜面もなく「弾き手が自分なりの物語を音で自由に表現できる」世界に魅せられた。

 アドリブ演奏が神髄の津軽三味線は、津軽地方に伝わる民謡の伴奏として発展してきた。弘前市中心部から北へ約25キロの五所川原市金木町は、作家・太宰治の故郷で知られるが、「津軽三味線の始祖」と言われる仁太坊(にたぼう)(1857~1928年)を生んだ地でもある。

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