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SUNDAY LIBRARY

木村 衣有子・評『焼肉大学』鄭大聲・著

◆『焼肉大学』鄭大聲・著(ちくま文庫/税別780円)

 表紙には、明快なタイトルが、焼き肉屋さんのメニューにあるような力強い明朝体で黒々と書かれている。さらに、じゅわーっと焼けつつあるお肉の写真が配置され、目次もそのイメージのままに、ロース、カルビ、ハツと、部位ごとに勢いよく続く。だが、本を読み進めて1/4ほど過ぎたあたりで、焼いて食べる肉の話はいったんおしまい。そう、存外、この大学の授業は肉々しいばかりではなく、肉の友であるキムチ、ナムル、そして、チヂミ、ワカメスープなどに多くのページが割かれ、朝鮮半島ではどんなものが食べられてきたかについて子細に解説されているのだった。

 キムチは、250年ほど前には、今のように赤くて辛い漬物ではなかったと知らされる。さらに、キムチらしさを醸し出す立役者ともいうべき赤唐辛子は、ヨーロッパから九州に伝えられ、そこを経て朝鮮半島に渡り、広く愛されるようになったともある。ユッケにはなぜ辛味を付けないのか、それは「トウガラシが朝鮮半島に知られる前のメニューだったことを示唆し」ているというくだりもある。

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