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豪グレートバリアリーフのウミガメ、温暖化で雌ばかり誕生

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 1月15日、オーストラリアのグレートバリアリーフで、気温上昇のためアオウミガメが雌で生まれてくる確率が上がり、種が自然消滅する危険が高まっているとの調査が発表された。写真は2015年6月撮影(2018年 ロイター/David Gray) 拡大
 1月15日、オーストラリアのグレートバリアリーフで、気温上昇のためアオウミガメが雌で生まれてくる確率が上がり、種が自然消滅する危険が高まっているとの調査が発表された。写真は2015年6月撮影(2018年 ロイター/David Gray)

 [15日 ロイター] - オーストラリアのグレートバリアリーフで、気温上昇のためアオウミガメが雌で生まれてくる確率が上がり、種が自然消滅する危険が高まっているとの調査が発表された。

 調査は、米海洋大気局(NOAA)とカリフォルニア州立大学、および世界自然保護基金(WWF)オーストラリア支部が実施し、先週発表された。

 アオウミガメの性別は気温で決まる。気候変動に伴って気候がより温暖になると放卵温度が上がり、雌の誕生が増えているという。調査では、環礁のアオウミガメの幼体および亜成体のうち、北部では99%以上、南部では69%が雌で、ともに遺伝子的にはすでに絶滅状態にあることが分かった。

 WWFオーストラリアのダーモット・ゴーマン代表は「北部海岸では、事実上雄が生まれてこない状況となっている。これは、北部のアオウミガメの長期的な生存を脅かす事態だ」と述べた。

 こうした状況を受け、環礁のあるクイーンズランド州の環境遺産保護当局は、産卵地の砂の温度を下げるため、日陰を作る、人工的に雨を降らせるなど、さまざまな措置を試みているという。

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