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美術

石内都 肌理と写真 時間が照らす被写体=評・高橋咲子

 石内都氏の実質的なデビュー作「絶唱、横須賀ストーリー」の発表から40年。節目の年に、アトリエを構える横浜で大規模な個展が開催されている。初期作品から時間を追ううち、作品をかたちづくるさまざまな要素が連綿とつながっていることを体感できる。

 自身がタイトルにつけたように、「肌理(きめ)」が会場を貫いていることにすぐ気づく。終戦直後、進駐軍の「性の防波堤」の拠点となった互楽荘や米軍施設「ベイサイドコート」。廃虚同然の建物内で、壁にはひびが入り、ペンキははがれ落ちる。立体感のあるプリントのせいか、やけに生々しく見る者を包む。

 舞踏家、大野一雄の肉体を写したシリーズ、故郷の群馬県桐生市に残された銘仙のシリーズと続き、それが被…

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