阪神大震災から23年。竹灯ろうの火で浮かび上がった1.17の文字を囲み雨の中、発生時刻に黙とうする大勢の人たち=神戸市中央区で2018年1月17日午前5時46分、貝塚太一撮影

 6434人が犠牲になった阪神大震災は17日、発生から23年となった。雨の中、多くの人々の人生を一瞬で変えた午前5時46分、各地で追悼行事が営まれ、静かな祈りがささげられた。被災者の高齢化が進み、震災の風化を懸念する声もある。だが、市民団体の調査では、今年の17日前後に防災教育や避難訓練をする学校・幼稚園は1170校。震災20年(2015年)を境に減少していたが、増加に転じた。次の世代へ「阪神」の教訓をつなぎ、生かす取り組みは続いている。

 神戸市中央区の東遊園地では市民団体などによる「阪神淡路大震災1・17のつどい」が開かれた。公募で決められた竹灯籠(とうろう)の文字は「1995 伝 1・17」。約7000本に明かりがともされ、遺族や市民が午前5時46分の時報に合わせて黙とうした。前夜から降り続いた雨の影響もあり、午前7時現在の参列者は約3700人で、記録のある2008年以降では最低となった。

 東遊園地内の犠牲者の名を刻む「慰霊と復興のモニュメント」前では、神戸市の追悼行事が開かれ、震災で次男を亡くした崔(さい)敏夫さん(76)=神戸市須磨区=が遺族代表として出席し、「追悼のことば」を述べた。崔さんは「命、愛、絆。この三つの言葉を大事に、息子の分まで頑張ることが私に与えられた使命です」と誓った。

 「市民による追悼行事を考える会」によると、1月17日前後の民間の追悼行事数は56件で、前年より3件減った。一方、震災関連の行事を行う学校・幼稚園は1449校(前年比103校増)で、うち1170校(前年比61校増)が防災教育や避難訓練を実施する。同会は、南海トラフ地震など将来発生する可能性が高い災害への意識の表れと見ている。【井上元宏】