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下町ボブスレー

“五輪出場”の夢がピンチに

来日し、下町ボブスレーのそりを前に笑顔を見せるジャズミン・フェンレイター選手(中央)と推進委メンバーら。この後、そりは平昌五輪に向けてさらに改良された=大田区南蒲田1の大田区産業プラザで2017年4月28日、大迫麻記子撮影

 オリンピックでの活躍を目指し、東京都大田区の町工場の関係者が力を合わせてきた「下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員会」がピンチに直面している。来月開幕する平昌(ピョンチャン)冬季五輪への出場権をつかんだジャマイカ代表選手が、他国製のそりで出場する懸念が持ち上がっているためだ。

     国際ボブスレー連盟は15日夜、平昌冬季五輪の出場権割り当てリストを発表。「下町ボブスレー」に乗る予定の女子ジャマイカ代表、ジャズミン・フェンレイター選手(32)が出場権を獲得した。

     これまで支えてきたプロジェクト推進委の関係者が沸き立つはずの「五輪出場」だが、気をもむ事態になっている。ジャズミン選手が昨年12月以降、ラトビア製のそりでワールドカップ(W杯)に出場しているからだ。

     推進委は2012年、町工場の技術力を世界に発信しようと大田区の若手経営者らが発足させた。日本代表チームからは2度にわたって「不採用」を突きつけられたが、16年7月、ジャマイカボブスレー・スケルトン連盟と契約。「推進委はそり3台を無償提供し、連盟は平昌五輪で下町ボブスレーを使う」という内容で、違約金条項も定めた。

     推進委は、そりの開発や運搬に年間数千万円をかけてチームを支援。10台のそりを製作した。ジャズミン選手も昨春の来日時「大田区の皆さんとともに新しい歴史を作りたい」と話すなど良好な関係を築いてきた。

     ところが昨年12月のW杯で、輸送機関のストライキで下町ボブスレーが届かず、ジャズミン選手はラトビア製のそりで出場。7位に入り、以降の大会も下町ボブスレーに乗らず、五輪出場を決めた。

     しかし推進委によると、ジャマイカ連盟指定のオーストリア人技術者は、ラトビア製よりも「下町ボブスレーの方が速い」と評価。現地に派遣したスタッフから、ドイツにいるジャズミン選手が、改良を加えた「下町ボブスレー10号機」で試走しているという報告を受けているという。

     推進委の関係者は「我々のそりに問題はない。信頼し合って開発したそりとジャマイカ選手の身体能力で、平昌でメダルを目指したい」と話している。【大迫麻記子】

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