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吉田正仁の地平線を追って

/46 メキシコでお袋の味 /鳥取

メキシコ・テワカンでレストランを経営している中谷さん一家=吉田正仁さん撮影

 メキシコで楽しみにしていたのはマヤ文明の遺跡やスペイン統治時代のコロニアルな街並みでもなく、メキシコ料理だった。南北アメリカ大陸を自転車で縦断した知人曰く「最も料理がおいしかったのはメキシコ」なのだとか。メキシコに入ってからは私の頭の中は常に食べることで占められるようになった。

 町を歩けば香ばしい匂いを伴った白い煙が漂い、それに引き寄せられる。メキシコ名物タコスの屋台だ。タコスは細かく刻まれた肉をトルティーヤという薄いクレープ状のパンで包んだ料理だ。大口でかぶりつけば口の中に肉汁があふれ出す。一つ70円ほどで四つも食べれば腹は満たされる。しかしうわさ通り料理のレベルは高いものの、肉やチーズなど濃厚な味の料理が続けば、どうしても食傷気味になってしまう。

 知人にテワカンで暮らす中谷さん一家を紹介していただいたのは、まさに日本料理を恋しく思っていた時だった。メキシコで47年暮らしている中谷勝正さんは、この地で日本食レストランを経営している。「メキシコ人向けの日本料理なので口に合うかは分かりませんが」と、娘の道代さんは日本人らしい謙虚な応対をしてくれた。両親共に日本人だがメキシコで生まれ育った。家庭では日本語を話すものの、それ以外ではスペイン語。日本…

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