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社説

平昌五輪めぐる南北対話 融和至上主義では危うい

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 北朝鮮の機嫌を取るような韓国の姿勢には違和感を覚える。

     韓国と北朝鮮は、平昌(ピョンチャン)冬季五輪でのアイスホッケー女子の合同チーム結成や開会式での合同入場行進で合意した。五輪の開幕前には北朝鮮の景勝地・金剛山で文化行事を開き、北朝鮮のスキー場で南北選手の合同訓練を行うという。

     北朝鮮の五輪参加自体は悪いことではない。開催国である韓国が一時的にであれ緊張を沈静化させ、平和の祭典を盛り上げたいと考えるのも自然だろう。

     しかし、北朝鮮の意図を十分に理解してのことだろうか。

     北朝鮮は五輪参加で融和ムードを盛り上げる一方で、米国との合同軍事演習を中止するよう韓国に要求し続けている。米韓同盟にくさびを打ち込もうとする考えは明白だ。

     さらに強く感じられるのは、対北朝鮮政策で融和論と警戒論に割れる韓国世論の分断をあおろうという狙いだ。北朝鮮はこれまでも同様の手法で韓国を揺さぶってきた。

     理解しがたいのは、北朝鮮のそうした狙いを助けるような文在寅(ムンジェイン)政権の姿勢である。金剛山での文化行事やスキーの合同訓練を韓国側から提案したことが典型的だ。

     金剛山は10年前まで多くの韓国人を受け入れる観光地だった。北朝鮮はこれを機に貴重な外貨収入をもたらす観光事業の再開を改めて求めてくる可能性がある。

     一方のスキー場は金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の肝いりで造成されたものだ。そこでの合同訓練は北朝鮮の体制宣伝に利用されかねない。

     どちらも韓国内で激しい意見対立を呼ぶだろう。核・ミサイル開発問題で国際社会が圧迫を強めていることにも逆行する恐れがある。

     アイスホッケー女子の南北合同チーム結成も韓国の提案だが、これは政治的な目的のために韓国の選手たちに犠牲を強いる措置である。苦しい練習を重ねてきた末に出場機会を減らされる選手たちは、どう思うだろうか。

     文大統領は、南北対話の進展を核問題解決への糸口にしたいと意欲を見せる。そうなることを期待したいが、南北融和を何よりも優先するかのような現在の姿勢では懸念を抱かざるをえない。

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