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最高裁

高橋克也被告の上告棄却、オウム裁判終結

高橋克也被告=2012年6月、手塚耕一郎撮影

 地下鉄サリン事件などオウム真理教による5事件に関与したとして殺人罪などに問われた元信者、高橋克也被告(59)に対し、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は18日付で、上告を棄却する決定を出した。被告を無期懲役とした1、2審判決が確定する。

 1995年7月に始まったオウム事件の裁判は22年6カ月で全て終結する。刑事訴訟法の規定から共犯者の刑が確定するまでは死刑を執行しないことが慣例とされているが、裁判終結により、松本智津夫(麻原彰晃)教祖(62)ら13人の死刑囚に対する刑執行が現実味を帯びる。

 事件後、特別手配された高橋被告は17年間にわたって逃亡し、2012年に逮捕された。地下鉄サリン事件のほか、神経剤VX襲撃(94年12月~95年1月に2件)▽仮谷清志さん監禁致死(同年2~3月)▽東京都庁爆発物(同年5月)--の5事件で起訴された。

 地下鉄サリン事件では、実行犯を運ぶ車の運転手を務めていたとされ、公判では「サリンがまかれるとは知らなかった」と無罪を主張した。だが、1審・東京地裁の裁判員裁判は15年、被告が事件後に解毒剤注射を受けた点などから「実行犯が人を死亡させる危険性の高い毒物をまくと認識していた」と認定。殺意や共謀などを否認した他の4事件も合わせて全事件で有罪とし、2審・東京高裁判決(16年)も支持した。

 上告審で弁護側は「地下鉄サリン事件や都庁事件で被告に殺意はなく、1、2審判決には重大な事実誤認がある」などと主張したが、小法廷は「上告理由に当たらない」と退けた。裁判官3人全員一致の意見。

 オウム事件の裁判は11年にいったん終了したが、特別手配されていた高橋被告ら3人が相次いで逮捕され、14年に再開した。3人のうち平田信受刑者(52)は16年に懲役9年が確定。菊地直子元信者(46)は2審の逆転無罪が今月5日に確定した。

 教団による事件で有罪判決の確定は高橋被告で190人目。一連の事件で主要な役割を果たした松本死刑囚のほか、早川紀代秀(68)、井上嘉浩(48)ら計13人の元教団幹部の死刑が確定している。【伊藤直孝、近松仁太郎、石山絵歩】

オウム真理教

 1984年に松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚が設立した「オウム神仙の会」が前身。坂本堤弁護士一家殺害事件(89年)や松本サリン事件(94年)、13人が死亡し約6300人が負傷した地下鉄サリン事件(95年)などを起こしたとして、教団幹部らが次々と逮捕された。公安調査庁によると、教団の後継団体「アレフ」から2007年に「ひかりの輪」が分派。15年以降にアレフから新たに1グループが分派した。

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