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埼玉県

山岳遭難で防災ヘリの救助費請求 5万5000円

 防災ヘリコプターによる山岳遭難者の救助費を巡り、今月から全国で初めて有料化した埼玉県は19日、救助した県内の60代男性に5万5000円を請求したと発表した。

     県消防防災課などによると、男性は16日午後2時ごろ、同県小鹿野町の二子山の登山道で足を滑らせて約50メートル滑落し、県の防災ヘリで救助された。男性は重傷を負った。県条例は山岳救助費をヘリの燃料費相当分として運航5分あたり5000円と定めている。今回は58分間運航した。

     条例は昨年3月に成立した。2010年に同県秩父市の山中で遭難者を救助中の防災ヘリが墜落し乗員5人が死亡した事故や、遭難事故の多発がきっかけだった。請求対象となるのは、救助に危険が伴う▽二子山▽甲武信ケ岳▽雲取山▽日和田山▽笠取山▽両神山--の六つの山の埼玉県側にかかる頂上付近。レジャーで入山した人に限定され、林業従事者などは対象外だ。

     山岳救助費は山梨県も昨年4~6月に導入を検討した。しかし、救急車の利用は無料なのに、なぜヘリは有料なのかといった課題が指摘され、有料化を見送った。山梨県消防保安課は「埼玉での効果を検証するなどし、必要があれば再び検討したい」と話す。

     北アルプスを抱え、1年間で250件以上の山岳遭難が発生する長野県は「有料化の必要性はない」(消防課)という。県警や自衛隊のヘリが救助する場合もあり、担当者は「県の防災ヘリで救助した場合だけ有料にするのは難しい」と話す。【鈴木拓也、森有正、山寺香】

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