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社説

パート社員の無期化 安定した働き方の一歩に

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 パートなど、有期雇用で働いている人を正社員のように無期限の労働契約に転換する制度の運用が、4月から本格的に始まる。

     業績が悪くなったらいつ解雇されるかわからない。そんな不安を解消し、安定した働き方ができる流れを確実なものにすべきだ。

     リーマン・ショックで雇い止めが社会問題となったのをきっかけに、労働契約法は改正された。有期雇用の人が同じ職場で5年を超えて働くと、本人が希望すれば無期雇用契約に転換できることになった。

     「転換ルール」の適用は改正法の施行(2013年)から5年が過ぎる今年4月から本格化する。労働者が申し出ると、企業は拒むことができないことになっている。

     ただ、連合が昨年、有期雇用の労働者にアンケートをしたところ、「内容を知らなかった」が84%に上った。44%が有期契約での働き方に不満があり、40%が正社員になることを希望しているのにである。

     最近は有期雇用の労働者を正社員化する企業も少なくないが、転換ルールの適用前に雇い止めにする動きもある。連合の調査では法施行後に「契約期間や更新回数に上限が設けられた」が11%に上った。

     昨年末に厚生労働省が公表した大手自動車メーカー10社の調査では、無期転換が可能なのは2社だけだった。契約終了後から再契約までの空白(クーリング)期間が6カ月以上あれば、転換ルールの適用を逃れることができる。7社はこのクーリングを導入していた。

     政府は制度の抜け道をふさぐ方策を検討すべきだ。

     また、無期雇用化が適用されても、その人がただちに正社員になるわけではない。簡単に解雇はされなくなるが、低賃金で福利厚生を受けられない非正規雇用であることは変わらない。柔軟な働き方を保証しつつ、無期化を機に賃金などの待遇改善も進めるべきである。

     パートなど、有期雇用の労働者は全国に1200万人もいる。そのうち通算5年を超えて契約更新しながら働く人は450万人。家族の主たる働き手は多い。こうした人に安定した雇用を保障する法改正の趣旨を企業側も理解し、適正な運用に努めるべきだ。

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