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Shall・we・バレエ?

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登竜門、入試の季節 ふさわしい巣、選択を

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 ダンサーの登竜門であるスイス・ローザンヌ国際バレエコンクールの季節が、また巡ってきた。第46回となる今年の現地審査は28日に開幕し、世界各地の少年少女78人(うち日本からは10人)が夢に挑む。

 吉田都や熊川哲也を輩出したコンクールは、そのためかバレエ界の「最高権威」と認識されがちだ。しかし開催目的は、ダンサーの卵に学ぶ機会を与えること。入賞特典は各国の名門バレエ団かその付属校で研修する権利であり、プロには参加資格がない。いわば「入学試験」なのである。仮にこれを制しても卒業まで首席を保てるか、また社会で活躍できるかは、全くの未知数。17歳の菅井円加(まどか)が1位に輝いた2012年、審査員の吉田がマスコミの過熱報道に驚き、「本人のためにならない」と案じていたのを思い出す。

 その菅井は研修先にドイツを選び、見事「本丸」ハンブルク・バレエに入団。2月2、4日には同団の来日公演「椿姫」(東京文化会館)で、主人公の友人役を踊る。物語バレエの巨匠と呼ばれる芸術監督ジョン・ノイマイヤーの最高傑作だ。今冬は、「1位入学」の重圧に負けず己を磨いた菅井の舞台姿にこそ注目したい。

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