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太陽光パネル

米「自国第一」鮮明 対中、緊急輸入制限

 【ワシントン清水憲司】トランプ米政権が22日、中国に対する強硬策を始動させた。太陽光パネルの輸入急増が国内産業に深刻な損害を与えたとして、中国企業を主要な標的にした緊急輸入制限(セーフガード)の発動を決定した。知的財産権侵害や鉄鋼・アルミ製品をめぐる輸入制限の発動も検討中で、「米国第一」を旗印に、中国に譲歩を迫る「第一の矢」を放った形だ。

     「今回の発動で政権が常に米国の労働者を守るということがはっきりした」。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は22日、自国産業の保護を誇る声明を出した。

     米メディアによると発動は2002年3月以来約16年ぶり。昨年末に大型減税を決め、今度は通商政策に照準を合わせるトランプ政権。世界貿易機関(WTO)のルールではなく、国内法を駆使した強硬姿勢が鮮明になった。

     発動により、一定量以上の太陽光パネル輸入に対し関税を今後4年間、最大30%引き上げる。日本製は輸入量が少なく除外されたようだ。トランプ政権は同時に、韓国企業などからの洗濯機の輸入増に歯止めをかけるため3年間、最大50%関税を引き上げることも決定した。

     セーフガードはWTOが認める措置で、日本も昨夏、WTOルールに沿い冷凍牛肉のセーフガードを発動。問題はトランプ政権がWTO発足前の1974年制定の米通商法201条を根拠に発動した点だ。発動条件などを不服として韓国はWTOに提訴する方針で、中国も反発を強める。敗訴ならトランプ政権は発動撤回を迫られたり、対抗措置を誘発したりする恐れがある。

     米経済にも得策とは言えない。業界団体によると、今回の措置でパネルが値上がりし各地で計画中の太陽光発電所建設の妨げになるため、2万3000人の雇用が失われるという。中国の太陽光発電市場は巨大で、今さら米国市場から締め出しても大きな打撃にならないとの指摘もあり、トランプ政権の思惑通りに行く保証はなさそうだ。

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