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野中広務さん死去

行動基本は戦争体験 晩年は改憲けん制

 野中広務さんは戦争経験を踏まえ、平和の尊さを訴え続けた。自民党中枢を歩んだ政治家だが、晩年は「1強」安倍政権による憲法改正などの動きを戒めた。

     「小さな輪の中からでも子供たちに話し、生ある限り戦争体験のある私が戦争の歴史を語り継ぐ『語り部』となっていきたい」。2003年の政界引退表明直後、毎日新聞のインタビューで野中さんはこう述べていた。

     解釈改憲による集団的自衛権の行使容認などを進めた安倍政権には苦言を呈した。14年2月に参院の統治機構調査会に参考人として出席した際、与党が国会の圧倒的多数を占める中で「議会制民主主義が危険な状態。誤った道を歩みつつある」と批判。15年7月の高知市での講演会では「9条を中心とする尊い平和憲法があったから、今日(の日本)がある」とし、安全保障関連法案の早期採決を目指していた政権に懸念を示した。

     17年7月には東京都内であった自民党額賀派(平成研究会、旧経世会)の結成30周年会合に出席。「私みたいに戦争に行き、死なずに帰ってきた人間としては、再び戦争になるような道を歩むべきではない。これが信念だ」と強調し、憲法9条に自衛隊の存在を明記するなどの自民党改憲案に反対を唱えた。【向畑泰司、森健太郎】

    弱い立場の人に愛される政治家…田原総一朗さん

     野中さんと親交のあったジャーナリストの田原総一朗さん(83)は「普天間飛行場の移設問題では沖縄中を歩き回り、酒を酌み交わしながら県民の話に耳を傾けた。弱い立場の人々から信頼される温かみのある政治家だった」と悼んだ。【大久保昂】

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