選抜高校野球
あいさつ励行で学校生活改善 由利工
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「甲子園に行くぞー!」「オー!」。春夏通じて初の甲子園出場が決まった由利工(秋田県由利本荘市)の野球部員たちは大雪の中歓喜に沸いた。少子化などによる定員割れで統廃合が検討される中もたらされた明るいニュース。地域の人たちも祝福した。
同校のスローガン「地域に愛される由工(ゆこう)」を野球部が率先して実行してきた点が評価された。
かつては通学時の自転車の運転マナーが悪く、遅刻する生徒が多いなど、お世辞にも「評判のよい学校」とはいえなかった。転機は2011年。同年着任した野球部の須田和仁部長(48)が学校を立て直そうと、毎朝校門で生徒に「おはよう」と声を掛ける活動を始めると遅刻が激減。野球部員も率先して加わり、あいさつの輪を広げていった。13年秋~15年秋には部員が生徒会長を務め、あいさつ励行の集会を開くなど学校改革をけん引。今では多くの生徒が校内外で礼儀正しくあいさつするようになった。
部員は地域住民とも積極的に交流。工業高校生としての技術を生かして木製のおもちゃを近隣の保育園に贈ったり、高齢者施設で使う車椅子を修理したりしている。地域の人たちの見る目も変わり、運動会や地域の避難訓練を一緒に行うなど由利工と関わりの深い石脇西保育園の須藤田鶴子(たづこ)園長は出場の知らせを受け「秋田の代表として胸を張って頑張ってきてほしい。園児と一緒に応援したい」とわがことのように喜んだ。
学校改革と軌を一にするように野球部の成績も上がり、新チームで臨んだ昨秋の県大会中央地区大会で2連覇を成し遂げ、県大会では、東北大会進出をかけた第3代表決定戦で粘り強さを見せて逆転勝利。学校創立と同じ1962年の創部以来、初出場となった昨秋の東北大会は2回戦で九回2死から逆転勝ちして8強入りした。バントの精度を高めるためピッチングマシンを通常より打者の近くに置いて練習するなど工夫を凝らした取り組みの成果が出た。
渡辺義久監督(39)は「甲子園では自分たちの良さを出していいゲームをしたい」と意気込み、畑山陸翔(りくと)主将(2年)も「チームの持ち味は気持ちを込めて1球に向かっていくところ。全力でひたむきな姿勢で臨みたい」と気合十分。気後れせず、由工の野球を見せつける。【川口峻、森口沙織】
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