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第103回全国高校野球選手権

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センバツ三重高 伝統の「ボール剥ぎ」 危険防止と再利用 仲間のため、日に数百球も /三重

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古くなったボールの表面の革をペンチで剥ぐ1年生部員
古くなったボールの表面の革をペンチで剥ぐ1年生部員
剥がされたボールの表皮
剥がされたボールの表皮
表皮をはいだボールにビニールテープを巻く女子マネジャー=松阪市久保町の三重高校で
表皮をはいだボールにビニールテープを巻く女子マネジャー=松阪市久保町の三重高校で

 <第90回記念選抜高校野球>

 センバツ出場を決めた三重高(松阪市)のグラウンドの片隅で1年生部員たちがリンゴの皮をむくように、硬式ボールの表皮をペンチではぎ取っていた。

 「これ、めちゃくちゃ硬くて力がいるんっすよ」とある部員。「ボール剥ぎ」と呼ばれる古くから部に伝わる作業で、「危険防止」と「もったいない精神」が凝縮されている。

 古くなった白球は表皮がささくれ、プレー中に指などを痛める危険性がある。ただ、ささくれる度に捨てていてはコストがかかる。

 そこで、いつからか部の伝統となった「ボール剥ぎ」。表皮をペンチで丁寧に剥ぎ取った後、白いビニールテープを巻き付けていく。そしてトスバッティング用の練習ボールとして再利用している。

 手先を真っ赤にしながら部員たちが黙々と剥ぎ取り、その表皮が山と積み上がる。マネジャーたちがそこに丁寧にビニールテープを巻き付けていた。

 慣れた手付きで、はぎ取りから巻き付けまで1球にかかる時間は5分ほどだが、時には1日、数百球にも向き合う。部員たちは「寒いから余計にこたえる」と漏らしながらも「けがなく練習することが一番なんで」。甲子園へ向かう仲間のために苦労を買って出ていた。【森田采花】

〔三重版〕

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