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第94回センバツ高校野球

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センバツ・おかやま山陽 軌跡/3 新チームの初敗戦 士気上げた主将の活 /岡山

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仲間と会話するおかやま山陽の祢元太陽主将(左)=岡山県浅口市金光町で、益川量平撮影 拡大
仲間と会話するおかやま山陽の祢元太陽主将(左)=岡山県浅口市金光町で、益川量平撮影

 <第90回記念選抜高校野球>

 10月1日、マスカットスタジアム(倉敷市)であった県大会準決勝。おかやま山陽は打撃戦の末、7-10で岡山学芸館に敗れた。連戦の疲れからか、エースの有本雄大(ゆうだい)投手(2年)はボールに本来のキレがなく、大量失点を許した。新チームになってから、公式戦で初めての敗戦だった。

 その翌日。練習場のおかやま山陽球場(浅口市)に姿を現した祢元太陽(ねもとたいよう)主将(同)は、ベンチや部室にいた仲間に「次の試合はしっかり勝とう」と声を掛けて回った。秋季中国地区大会に出られるのは3校のみ。5日後にある県大会3位決定戦に出場が懸かる。「中国地区大会に行くため、絶対に勝ちたかった」と思いを語る。

 祢元主将をキャプテンに指名したのは堤尚彦監督(46)だ。「主将は、他の選手以上に自分に厳しい選手でないとできない。祢元は学校生活の態度を含め、全部に対して真面目だから選んだ」と明かす。ただ、普段はシャイな性格で、チームメートに強く主張することはない。いつもと違う主将の姿に、川上雅稀(まさき)捕手(2年)は「祢元に言われ、気が引き締まった」と振り返る。ナインの士気は上がった。

 そして迎えた大一番。相手は、昨夏の岡山大会決勝で引き分け再試合を演じた創志学園だった。序盤からリードを許し、六回表を終えた時点で3-7と劣勢に立たされていた。その裏、1死一塁の場面で8番の祢元主将に打席が回った。「つないで1点ずつ奪いたい」と諦めていなかった。一塁走者は四球による出塁だ。相手投手の制球の乱れを冷静に分析し、甘く入った2球目を中前へ運んだ。

 主将の作った好機に後続のバットも火を噴いた。打者一巡の猛攻で一挙に5点を入れて逆転し、その後も追加点を挙げて勝利を収めた。六回からマウンドに上がった森下浩弥(ひろや)選手(同)の好リリーフも光った。同点打を放った井元将也(しょうや)選手(同)は、主将の言葉を覚えていた。「おとなしい祢元に言われたため、自分も熱くなった。『やってやろう』という気持ちが強くなった」。主将が活を入れたチームはたくましさを見せ、中国地区大会の最後の椅子に滑り込んだ。=つづく


【県大会】

準決勝

 ●7-10 岡山学芸館

3位決定戦

 ○10-7 創志学園

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