特集

第94回センバツ高校野球

第94回選抜高校野球大会の特集サイトです。1月28日の選考委員会も速報します。

特集一覧

春に挑む

センバツ・駒大苫小牧/上 個よりチームで動く 自ら改善策出し合い団結 /北海道

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
全道大会で優勝を決め、胴上げされた大槻龍城主将と笑顔で取り囲む選手たち=札幌円山球場で 拡大
全道大会で優勝を決め、胴上げされた大槻龍城主将と笑顔で取り囲む選手たち=札幌円山球場で

 <第90回記念選抜高校野球>

 第90回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)への出場を決めた駒大苫小牧。4年ぶりのセンバツで春では初となる日本一が目標と明かし、「粘り強く、泥臭い野球」を信条に掲げるチームの姿を2回に分けて紹介する。

 「出場できてよかった。だがこれからは、気を引き締めなければ」。センバツ出場決定の朗報が入った直後の26日夕。佐々木孝介監督は選手たちを諭した。

 浮かれていいのは一瞬だけ。プレーだけでなく、生活態度でも北海道代表としてふさわしくなければならない。そう考えたからだ。

 チームを引っ張る2年生には、昨年から「お前たちが甲子園にいかなくてどうする」と言い続け、丁寧に指導してきた。もともと個々の選手の能力は高いと認めており、近年続いた「全道大会の中盤で敗退するチーム」を変えるため、彼らのやる気に火をともそうと試みた。

 ところが、その思いは結果にすぐには結びつかない。2年生中心の新チームになってから、他の強豪校との練習試合で負け続けた。佐々木監督らには、「このチームは勝てないのではないか」との思いがよぎったほどだ。

    ◇

 転換点は13点差で完敗した昨年8月11日の旭川西との練習試合。「このままでは秋の大会でも負け続けてしまう」。チームは危機感を感じ、自らの悪いところをすべて洗い出し、改善策を考えるミーティングを試合後すぐに開いた。

 「選手間のつながりがなく、試合中のコミュニケーションが希薄」「送球や捕球でミスが続いてから、試合の流れを修正できない」

 話し合った後は「個々の選手ではなく、チームで動く」ことを心掛けるようになり、徐々に団結していった。

 昨秋、地区大会を突破した後の全道大会。2回戦は優勝候補と目されていた白樺学園にコールド勝ちしたが、準決勝の札幌日大戦は追いつくたびにリードされる展開となり、延長十二回までもつれ込む。最後は荻田隼斗捕手(2年)の犠飛で試合を決めた。

 チームが掲げる「粘り強く、泥臭い野球」で勝利したこの試合で、選手たちは自信をつけ、翌日の決勝では先発全員安打で優勝をつかみ取った。

 全道大会の初戦で「一体感が足りない」と話していた大槻龍城主将(2年)は優勝後、「チームにつながりがあり、爆発力が生まれてきた」と笑顔。試合を重ねるたびに、選手たちは「自分が試合で活躍したい」というより「全体の勝利に貢献したい」との思いで臨むようになったといい、大槻主将はチーム作りに手応えを感じた。

    ◇

 駒大苫小牧の目標は「日本一」だ。

 11月の神宮大会では、初戦となった大阪桐蔭戦で敗北したことを、選手たちはとても悔しがった。「甲子園で春2回、夏4回の優勝を誇る大阪桐蔭のユニホームに恐れをなした」。そう打ち明けた選手もいて、大西海翔投手(2年)は「球威も制球も全国で通じるレベルではなかった」と自らを見つめ直した。センバツでは、大阪桐蔭との再戦を熱望する選手も多い。「今度こそ勝つ」。そう誓う駒苫ナインは、新たなスタートラインに立った。(この連載は、源馬のぞみが担当します)

関連記事

あわせて読みたい