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第94回センバツ高校野球

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センバツ・おかやま山陽 軌跡/4 中国大会で初優勝 逆境にも全員野球で /岡山

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秋季中国地区大会で初優勝し、センバツへ一歩近付いたおかやま山陽ナイン=広島県尾道市のしまなみ球場で、益川量平撮影
秋季中国地区大会で初優勝し、センバツへ一歩近付いたおかやま山陽ナイン=広島県尾道市のしまなみ球場で、益川量平撮影

 <第90回記念選抜高校野球>

 秋季中国地区大会は10月27日に広島県で開幕した。おかやま山陽打線は毎試合2桁安打と好調をキープし、他県の強豪を次々に撃破。しまなみ球場(同県尾道市)での決勝に進出した。

 相手は下関国際(山口)。昨夏の甲子園にも出場した実力校だ。初回いきなり5点を失った。2人目の投手として三回からマウンドに上がったのが公式戦初登板の小林甲斗(かぶと)投手(1年)。堤尚彦監督(46)から事前に「準備しておけ」と伝えられていた。初回からブルペンで肩を作り、試合を見守った。

 先発したのは同級生の林勇作投手だった。ライバルでもあるが、普段から一緒にキャッチボールするなど仲の良い間柄だ。その仲間が打たれる姿を見るのはつらかった。ブルペンから「頑張れ」と声援を送った。

 交代を告げられると、強い気持ちを持ってマウンドへ向かった。「実力のある林が打たれるなんて……。相手打者にボールを当ててしまっても仕方がないくらいの気持ちで、自信のある直球を思いっきり投げよう」。130キロ台の直球にチェンジアップを交えて緩急を付け、4回を投げて無失点。打線の奮起を待った。

 その後、後続の投手が打たれて七回終了時点で3-11と大量リードを許したが、この差をものともしないのがおかやま山陽の底力だ。八回に3点を返すと、九回に5点を入れて同点に追い付き、延長戦に持ち込んだ。七回途中からマウンドに上がり、無失点の好投を続けていたエースの有本雄大(ゆうだい)投手(2年)は「『低めのチェンジアップを振らないように』と監督から指示が出ていた。逆転できるという雰囲気がチームにあった」と振り返る。

 試合を決めたのは、脇役の選手だった。代走を送られた正捕手の川上雅稀(まさき)選手(同)に代わり、延長十回からマスクをかぶった宮本大輝(たいき)選手(1年)。守備力を買われてのベンチ入りで、打撃は得意ではなかったが、無心でバットを振ってサヨナラ安打を放った。「スタンドの諦めない応援が背中を押してくれた」と堤監督。逆境にも逃げずに立ち向かうというスローガン「ストロングスタイル」を見せつけるかのような戦いだった。控えを含む全員野球で秋季中国地区大会初優勝を勝ち取り、初のセンバツへまた一歩近付いた。=つづく


【中国地区大会】

1回戦  ○ 7-3 石見智翠館(島根)

準々決勝 ○ 7-0 高川学園(山口)

準決勝  ○ 7-4 瀬戸内(広島)

決勝   ○12-11 下関国際(山口)

【明治神宮大会】

1回戦  ● 1-5 創成館(長崎)

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