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くらしの明日

私の社会保障論 近藤原理さんの歩み 障害者と共に泣き笑い=日本リハビリテーション振興会理事長・宮武剛

 イソップ物語では、ウサギが昼寝し、カメは懸命に歩いて勝つ。しかし、実際には陸上の競走でカメに勝ち目はない。

 「水上でならカメさんも能力を発揮できる。同じように障害者に適した環境を整えたい」。近藤原理(げんり)さんは、よくそう語った。

 行き場のない18歳以上の知的障害者6人を自宅に預かったのは1962年。元炭鉱町の長崎県佐々町での共同生活を「なずな園」と名付けた。「だれでも家庭で暮らすのが自然。どうにも無理なら、できるだけ家庭的な場で」という終生変わらない信念だった。

 成人施設は九州には皆無の時代、規格外の共同生活に公的支援はゼロ。原理さんは隣町の佐世保市の障害児学級の担任として働いて給与を投じ、田畑を耕し、豚や鶏を飼い、柿やクリを植えて自給自足した。寄付はすべて断った。園生たちは幼稚園に草むしりに出かけた。お祭りにも行く。選挙で投票もした。「受け身では発達しない」「地域に溶け込んで暮らす」

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