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埼玉県

アライグマ専用捕獲器開発 前脚が器用な特徴利用

埼玉県などが開発した捕獲器のわなにかかったアライグマ=県農業技術研究センター提供
埼玉県などが開発したアライグマ専用捕獲器=県農業技術研究センター提供

2016年度の県内農作物被害1600万円

 アライグマによる農作物被害などを防ごうと、埼玉県は民間企業と協力し、アライグマ専用捕獲器を開発した。従来の捕獲器はタヌキなど他の動物がわなにかかることもあったといい、県は捕獲の効率アップを期待している。

 県農業技術研究センターなどによると、アライグマは北アメリカが原産。1970年代後半にアライグマが主人公のテレビアニメの影響で、ペットとして輸入されるようになった。しかし、成長すると粗暴になる個体が多く、飼育が難しくなって捨てられたり、逃げ出したりして全国で野生化が進んだとされる。農作物の食害に加え、他の小動物への影響も懸念されることから、国が特定外来生物に指定している。

 県農業支援課によると、県内では2016年度、東松山市など比企郡を中心にブドウやスイートコーンなど約1600万円の農作物被害があった。県は捕獲器などで駆除を進めており、捕獲数は14年度3554匹▽15年度3482匹▽16年度5244匹--と増加傾向にある。

 しかし、カゴの中にエサをつるす従来の捕獲器はエサだけ取られたり、猫、タヌキなどアライグマ以外がかかったりすることがあった。このため県は捕獲器の製造販売などを手がける新潟県の企業と協力。前脚を器用に使って餌を取るアライグマの特徴を利用し、アライグマだけを捕まえる捕獲器を開発した。

 縦約50センチ、横約30センチ、奥行き約50センチのカゴの中に長さ約30センチの筒を設置。筒の底に餌を入れ、アライグマが筒の中に前脚を入れて取ろうとするとわなが作動する仕組み。アライグマしか届かない深さ約20センチの位置にわなの引き金を置くため猫などは脚が届かない。タヌキは鼻を突っ込むだけで足を使わないため、わなは作動しないという。県などは昨年12月に特許を出願した。

 昨年1月から試験的に捕獲器を設置し、これまで20頭の捕獲に成功、他の動物の捕獲はないという。同センターは「別の動物を捕まえてしまい、わなをかけ直す手間も減った。市町村から問い合わせがあれば勧めていきたい」としている。【鈴木拓也】

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