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第94回センバツ高校野球

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センバツ・駒大苫小牧/下 佐々木孝介監督 実戦から基礎重視へ 「自発的練習」に選手導く /北海道

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選手たちの練習を見守る駒大苫小牧の佐々木孝介監督=苫小牧市で、梅村直承撮影 拡大
選手たちの練習を見守る駒大苫小牧の佐々木孝介監督=苫小牧市で、梅村直承撮影

 <第90回記念選抜高校野球>

 「また戻ってくる」。初めて監督として出場した2014年センバツで2回戦、履正社(大阪)に6-7で敗退してから4年。駒大苫小牧の佐々木孝介監督が、再び甲子園に臨むことになった。

 第90回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)への出場が決定した翌日の1月27日、佐々木監督は練習する選手たちを見つめながら、「後悔しないよう、やっておけばよかったと思うことは全て実行する」と力を込めた。

 佐々木監督は駒大苫小牧が04年に夏の甲子園で初優勝した時の主将だ。09年に母校の監督になったが、選手と監督では勝手が違う。就任してから初の甲子園出場を14年センバツで果たした後、佐々木監督はナインの能力を最大限に引き出すため、選手一人ひとりに「野球ノート」を書くことを課している。

 ノートには試合のプレーの反省や練習での課題といった野球のことだけでなく、日々の悩みなども書き込める。「こんなことを心配していたのか」。佐々木監督はこの4年間、毎日、全員のノートを読み、部員にかける言葉やアドバイスを模索してきた。

     ◇

 監督にとって、4年前の反省は「けん制やサインプレーなどの実戦対応の練習をしすぎた」ことだった。

 冬のオフシーズンにセンバツ出場しない他校は、体作りや走り込みなど基礎トレーニングに力を入れていた。その差が出たためか、14年センバツ後の春の全道大会では2回戦で敗退。その年の夏の甲子園に向けた南北海道大会でも調子は上がらず、やはり2回戦で敗れた。

 そこで、今では「走・攻・守」の基本の練習を徹底させるようにしている。冬休み中や休日に、選手たちは雪上でも毎日2時間走り込み、1日あたり1500~2000本の素振りを繰り返す。守備力を鍛えるため、送球や捕球にも力を入れる。監督自らノックし、捕球のフォームやタイミングを指導する。

 今冬は初めて投手にスケート練習を取り入れた。2時間ほど学校近くのスケート場で20~50周した後に投球練習し、脚力を含めた全身の筋力強化を図っている。

 「規格外の練習をこなせ」。そう言って選手を叱咤(しった)激励する佐々木監督に、選手たちは「練習は厳しいが、日本一を目指すため、やり抜く」(2年・白田悠祐外野手)などと応じている。

     ◇

 10月中旬の全道大会決勝から3月下旬のセンバツまでは長い。4年前は直前の3月まで出場メンバーの発表を延ばし、選手らが中ぶらりんになったと感じ、「間延び」してしまったという。

 佐々木監督は今回そのことも反省。今年は2月上旬に一度、暫定メンバーを発表する方針だ。「自分の位置づけを把握させ、本番に向けて意識を高める」のが狙いだという。

 「いい顔になってきた」。自発的に必要な練習を考え、取り組む癖がつけば「もっと面白いチームになる」という。そうなるように導くのが、監督の仕事だと自覚している。

 夏の甲子園で04~06年に3年連続で決勝進出を果たした後、長く低迷した時期に「母校がどん底の場面で就任した」という佐々木監督。はい上がってつかんだ4年前のセンバツ出場から経験と自信を備え、鍛えた選手と共に春に挑む。

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