- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
<第90回記念選抜高校野球>
昨秋の県2次予選準決勝で箕島をコールドで降した智弁和歌山は、決勝で日高中津を8-6で制し、秋の県内公式戦で有終の美を飾った。県2次予選での優勝は2013年を最後に遠ざかっており、文元洸成主将(2年)も「接戦をものにできてよかった」と安堵(あんど)の表情をみせた。
県2次予選で勝利して出場を決めた秋季近畿大会は6府県16校で争われ、成績はセンバツ出場の重要な参考資料となる。智弁和歌山は前年2016年秋は1回戦で敗退。14、15両年の秋は出場自体を逃し、14年春を最後にセンバツから遠ざかっていた。それだけにチームは「何としても一つでも多く勝ち、今年こそは」と結束していた。
しかし、その初戦で大きな壁が立ちはだかる。大阪の履正社だ。2014年と17年のセンバツで準優勝の強豪。智弁和歌山は11年センバツで3-10、16年春季近畿大会では2-9で、いずれも完敗し、分が悪い相手だった。重要な一戦に向け、選手たちは「名前負けはしたくない」(冨田泰生選手)と強気で臨んだ。
□ □
開幕の10月24日に迎えた試合は序盤から大きく動く。1点を先取されて迎えた三回、西川晋太郎選手(1年)らの4連打で2-1と逆転。攻勢は続き、1死満塁から冨田選手の満塁弾で、この回6-1と一気に突き放した。最初の打席は中途半端なバッティングでライトフライで終わっていた冨田選手。高嶋仁監督(71)の「思い切り振ってこい」との注文通り、狙い球の真ん中直球をバットの芯でとらえて振り抜いた。
粘る履正社に7-6に詰め寄られた九回。これまでなら浮足立ちかねない場面だったが、この日は違った。4本の長短打を集めて5点を加え、猛追する相手を振り切った。
「走者が出たら還すという自分の仕事に集中した」と冨田選手。17安打を浴びながらも完投勝利した平田龍輝投手(2年)は「こんなに打たれたのは初めてだったが、自分が投げきるしかない。しっかり腕を振ることを意識した」と語った。
「履正社には負けてばかりだったから、うれしいね」。試合を振り返る高嶋監督に笑みがこぼれた。
「チームを引っ張るのは自分たちしかいない」--。両チーム計31安打が飛び出す激闘を制し、選手に強い責任感と確かな自信が芽生えていった。=つづく
【秋季近畿大会】
▽1回戦(昨年10月24日)
智弁和歌山
006000105=12
100112012=8
履正社
センバツのニュースは毎日新聞和歌山支局のフェイスブック、ツイッターでも発信中です。
時系列で見る
-
きょうの3校 /滋賀
1571日前 -
3年生、後輩を激励 高知、卒業前に対戦 /高知
1571日前 -
’18センバツ明徳義塾 第1部・「春」への軌跡/上 敗戦経て再起誓う /高知
1571日前 -
センバツ伊万里 出場報告、健闘誓う 全校生徒に決意 「一つでも多く立つ姿を」 /佐賀
1571日前 -
初めての春/4 次こそは聖地で1勝 16年夏甲子園、初戦敗退の悔しさ糧に /愛媛
1571日前 -
センバツ・瀬戸内 選手紹介/1 浴本一樹投手(2年) 平常心学び、度胸磨く /広島
1571日前 -
瀬戸内に笑顔満開 汗と涙の27年ぶり出場 /広島
1571日前 -
センバツ・おかやま山陽 軌跡/5止 チーム支えた縁の下 皆で甲子園へ行こう /岡山
1571日前 -
「まず初戦勝つ」 おかやま山陽、知事へ決意語る /岡山
1571日前 -
智弁和歌山/3 強豪に勝利、自信芽生え /和歌山
1571日前 -
チームの軌跡/下 初勝利へ基礎から鍛錬 大舞台に向け、心も体も「常に成長」 /香川
1571日前 -
’18センバツ/5 慶応 コーチと二人三脚 自分なりの「4番」模索し /神奈川
1571日前 -
18センバツ国栃/上 春への軌跡 平常心で破った「壁」 新チーム合言葉は「それな!」 /栃木
1571日前 -
「祝センバツ」懸垂幕が登場 国学院栃木校舎 /栃木
1571日前 -
第90回選抜高校野球 当時の仲間と大喜び 元野球部マネジャー・横田広美さん /千葉
1571日前 -
第90回記念選抜高校野球 県立友部高校野球部主将・松原一希さん(17) /茨城
1571日前 -
明秀日立・初のセンバツへ 第1部 歓喜までの道/1 個の能力に組織力加え あと一歩の壁、打ち破る /茨城
1571日前 -
センバツ三重高 選手100人サポート 笑顔で「楽しんで」 マネジャー・渡辺さんと井上さん /三重
1571日前 -
センバツ・駒大苫小牧/下 佐々木孝介監督 実戦から基礎重視へ 「自発的練習」に選手導く /北海道
1571日前