特集

第94回センバツ高校野球

第94回選抜高校野球大会の特集サイトです。阪神甲子園球場での熱戦全31試合をLIVE配信します。

特集一覧

春の舞台へ

富島/下 敗戦機に課題意識 /宮崎

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
走者を置いた守備の練習をする選手ら 拡大
走者を置いた守備の練習をする選手ら

 「全然違った」。昨年10月の九州地区大会決勝の創成館(長崎)戦。黒田直人捕手(1年)は相手打者を間近で見て驚いた。「軽く打っているように見えるが打球が遠くに飛ぶ。守備が追いつけていなかった」

 この試合では初回に5点を奪われ、二回までに4点を返すものの、その後打線は沈黙。八回に2点を入れられ4-7で敗退した。九回最後の打席に立った中川大輝主将(2年)は「力の差を感じた」と悔しがる。

 九州大会を終え、選手たちは練習メニューを見直した。「どうすれば創成館の選手たちのように打球を遠くに飛ばせるのか」。打撃練習では飛距離を伸ばすため、トスした球を打ち遠くへ飛ばすロングティーに力を入れた。「体重移動を意識する」「(打球に回転をつけるため)ボールの下をこするようにバットを当てる」など一人一人が意識を持ちながら練習に励んだ。

 身長178センチ、体重79キロの体格で長打力が魅力の中村健星選手(同)は「ボールを捉える瞬間に腰を入れることで遠くに飛ぶようになった」と振り返り、「強豪校相手でも打線をつなぎ、どんな球でも合わせられるようにすることが今の課題」と日々バットを振り抜く。

   ◇  ◇

 「ナイス返球」。外野では、選手たちが走者二塁の場面を想定したノック練習を繰り返していた。本塁を目指す走者を補殺するため、打球を捕球してからバックホームまでのタイムをマネジャーが計測し、選手に伝える。

 守備練習のキーワードは「可視化」。返球の時間や守備位置の距離を数値化することで自らの力を把握し、目標を設定しやすくする。この練習では7秒での返球がアウトとセーフのせめぎ合いとなり、このタイムを意識することで補殺の確率を高めていく。中堅手の川添大空選手(2年)は「自分の力が数字で表されるため、なぜ目標タイムを切れなかったのかなどを考えやすくなった」と話す。

 秋の九州地区大会県予選、九州大会では全9試合で13失策。1試合平均では1・44個で、失点につながるケースもあった。浜田監督は「エラーは1試合に一つで抑えたい。確実にアウトにできなければ相手の点につながってしまう」と守備練習を強化してきた。

 秋にそれぞれの課題を見つけ、冬の厳しい練習でそれを克服してきた選手たち。その成果を見せる春の舞台が近づいている。【田崎春菜】

関連記事

あわせて読みたい